ワクチン接種で予防できる!致死率の高い狂犬病とはどんな病気?

ウィルスの感染によって発症する狂犬病は、犬だけではなく人を含むほとんどすべての哺乳類に感染する人畜共通感染症です。発症すれば有効な治療法はなく、ほぼ100%死亡に至ります。近年、日本では狂犬病の発症例は見られないものの、海外ではいまだに発症率の高い地域もあり、ワクチン接種による予防がとても重要といえます。

 

【症状】症状が3つの期間に分かれる

狂犬病の症状は、前駆期、狂躁期、麻痺期の3つの段階に分かれます。

(1)前駆期

発熱や食欲不振のほかに、従順だった犬が攻撃的になったり性格の明るい犬が臆病になるなど性格が変化し、暗い場所に隠れたりする行動の異常などの症状が現れます。

(2)狂躁期

過剰な興奮性をあらわし、むやみに徘徊したり、目の前の人や物に咬みついたり、光や音などの刺激に過剰に反応したりします。また、顔つきも凶暴な様相に変化します。

(3)麻痺期

全身に麻痺症状が進行し、歩行不能により立てなくなる、大量のよだれを流す、ものが飲み込みにくくなる、といった症状を経て昏睡状態に陥り死亡します。

 

【原因】狂犬病ウィルスの感染

狂犬病ウィルスに感染することで発症します。ウィルスはすでに感染している動物の唾液の中に存在するので、咬まれたり、目や口の粘膜を舐められることでウィルスが体内に侵入します。ウィルスは体内で神経系の細胞(脳や脊髄)に広まり、神経障害を引き起こします。

 

【治療】発症すれば治療法はない

狂犬病は、発症すると致死率がほぼ100%という大変危険な病気です。有効な治療法も特効薬もなく、また人や他の動物への感染の恐れが強いため、発症した動物は治療対象にはならず、残念ながら安楽死が選択されることになります。

 

【予防】ワクチン接種が義務付けられている

狂犬病にはワクチン接種による予防が有効です。日本では狂犬病予防法により、生後3か月以上の犬には年1回の予防接種が義務付けられています。また、野良犬と飼い犬との区別をつけて狂犬病の発生を防ぐために、犬の戸籍ともいえる登録を行うことも義務付けられています。地域社会における公共衛生の向上のためにも、飼い主は狂犬病をよく理解して予防接種と登録を確実に行うことがとても大切です。

また近年日本国内では狂犬病の発症例は見られないものの、世界的に見ると日本の周辺国を含めて依然として発生しているのが現状です。特に狂犬病の発生率が高い地域へ渡航する場合には、むやみに動物に触らないようにしましょう。

キーワード・タグ:

関連記事

記事検索

カテゴリー

タグ

閉じる