免疫介在性溶血性貧血とはどんな病気?~症状や治療法について~

免疫介在性溶血性貧血とは、自己免疫性溶血性貧血ともよばれ、体に侵入した病原菌などを退治する免疫システムが、誤って赤血球を攻撃・破壊してしまい貧血を起こす病気です。原因などまだ解明されていないことも多く、予防や治療が難しい病気のひとつでもあります。

 

【症状】症状の度合いにより様々な症状を示す

初期段階では軽度の貧血と同じような症状がみられ、無気力、食欲不振、すぐに息が切れる、だるさを感じる、疲れやすいなどの症状を示します。病状が悪化してくると、黄疸、浅く速い呼吸、まぶたの内側が青白くなる、尿の中に血液が見られう、脾臓・肝臓・リンパ節の肥大など、さまざまな症状があらわれるようになります。それ以外にも発熱や四肢が冷たく感じるなどの症状がみられることもあり、ひどくなると体の各器官に酸素を運ぶための赤血球の循環が不足するために、臓器不全で死亡するケースもあります。

 

【原因】免疫システムが赤血球を攻撃する

免疫介在性溶血性貧血は、免疫システムが自分の体の赤血球を攻撃する時に起こる自己免疫疾患のひとつです。本来はウイルスや細菌などの外敵を攻撃するはずの免疫系が、なぜ誤って赤血球を攻撃してしまうのでしょうか。ウイルスや細菌への感染、遺伝的な要素、あるいはワクチンなど薬剤の影響などが要因として考えられていますが、まだ原因ははっきりわかっていません。犬自身の免疫機能が何らかのきっかけによって赤血球に抗体を作ってしまい、その抗体によって血管、脾臓、肝臓、骨髄などにある自分の赤血球を破壊してしまうことから起こる仕組みです。

またこの病気はオスよりもメスに多く見られ、プードル、コッカー・スパニエル、アイリッシュ・セッター、マルチーズ、シーズーなどがかかりやすい犬種として知られています。

 

【治療】免疫系の活動を抑える治療

赤血球を破壊する免疫システムの活動を抑えるための治療を行います。副腎皮質ホルモン製剤を投与して免疫抑制を促し、他の症状によってはその他の免疫抑制剤なども使用します。免疫介在性溶血性貧血をすぐに完治させるのは難しく、数か月にわたって治療を行い完治した後も再発することがあり、長期間の治療が必要な場合もあります。症状が重い場合には緊急処置として、獣医師と相談のうえで輸血を行うケースもあります。

 

【予防】早期発見・早期治療が重要

免疫介在性溶血性貧血は発症の原因がはっきりわかっていないため、予防が難しい病気です。しかし、症状が重度の場合2~3週間で病態が悪化して命の危険にかかわることもあり、早期発見・早期治療が重要です。気になる症状が見られたら、すみやかに病院で受診するようにしましょう。

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